少女(おとめ)の死(Am)
明治唱歌 第三集/明治22年6月

作詞
作曲
大和田建樹
辻 則承


一嵐(ひとあらし)こずゑにすぎて
初花(はつはな)のいろもとゞめず
(よひ)の雨(あめ)くもよりおちて
(み)えそめし月(つき)もかくれぬ
あな君(きみ)は月か花(はな)
 ■春(はる)ふかきさかりのこして のぞみのこして

(かすみ)たつうみのあなたに
君すむとたのみをかけて
(くも)のみち雁(かり)のゆくへも
なつかしく眺(なが)めしものを
玉章(たまづさ)もゆかぬ里(さと)
 ■うつりぬといふは真(まこと)か きくはまことか

父母(ちゝはゝ)はなどてかきみを
しばしとはひきとめざりし
ひとりゆく旅路(たびぢ)もかなし
のこさるゝ此世(このよ)もさびし
そらに飛(と)ぶ星(ほし)とみえて
 ■消(き)えしづむはかなの君や あはれそのかげ


歌詞:08/07/13/midi=09/01/23