競漕の歌(F)
明治唱歌 第一集/明治21年5月

作詞
作曲
上 真行


いまをさかりの花(はな)の時(とき)
うらゝの天気(てんき)こゝちよや。
いざやゆかん隅田河(すみだがわ)に。
はれの競漕(きやうさう)はれの競漕。
  ■まけてはならぬぞ
  ■みな、みな、みな、みな、みな、励(はげ)め。

わが目(め)はわれの舟(ふね)にのみ
そゝぎてよそを見(み)るなかれ。
いざやこげよ楫(かぢ)を揃(そろ)
(ま)けず漕(こ)げ負けず漕げ。
  ■ちからのかぎりを
  ■こげこげ、こげこげ、こげ小舟(をぶね)

あひての舟はおくれたり。
われらの舟ははや着(つ)きぬ。
けふもかれらはまたも負(ま)ぞ。
(うで)のよわさ腕のよわさ。
  ■さんどにいちどは
  ■なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ勝(か)たぬ。

數万(すまん)の見物(けんぶつ)てをうちて
喝采(かつさい)くがにみちわたる。
けふの勝はわれらの手柄(てがら)
ここちよやここちよや。
  ■勝旗(かちはた)かつぎて
  ■いざ、いざ、いざ、いざ、いざいなん。


歌詞:08/07/13/midi=09/01/23