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祖母なる ふた大指
この八人の子を 愛す
母も子等も 禮をせり
つねに喜び 語るは
しろき家鳩のことや
あるは かごと巣の卵で
小川にすむ 魚のこと
喜びて うたに歌ふ
楽しき歌も をはりて
遊びも はやつきぬれば
■何をなさんと 皆とへり
■何をなさんと 皆とへり |
2: |
我ら高きやぐらにぞ
いざ諸共 のほらまし
祖母はいふ 子等よ止めよ
子等は これを聞かずして
いや高く のぼり行きぬ
塔は たちまちくづれ
子等は やすく出で來たる
子等は かなしみ恐れて
實をふるはせて 這ひ出で
祖母を抱きて 泣きつゝ
■今より そむくまじと言う
■今より そむくまじと言う |