涙の上下ゆき 【Em】
−旅の猿舞わ師−+すずききよし作品集+

作詞
作曲
すずききよし

山は吹雪か 突き刺すような
木枯らし街道 村から町へ
肩で震える 小猿の背なに
洗いざらしの 半纏着せて
■辛抱しろよ! と声かける

見物客の 人輪の中で
故郷(くに)に残した我が子の顔に
よく似た笑顔を 見かけた夜は
固い枕を 涙でぬらす
■町のはずれの 木賃宿

ひとは正月 門松立てて
祝う軒先 門付けすれば
酔ったまぎれの 冷たい言葉
生まれ在所を 笑いでかわす
■涙 こらえて 猿まわす

太鼓たたいて 笛吹きならし
人を集めて 踊らす猿に
ドッと笑いと 投げ銭くれば
涙を忘れて 綱さえゆるむ
■ふるさと恋しや 上下ゆき

雨で稼ぎの 少ない日には
いっそ この猿 お山にはなし
我が身捨てよか この川に
親方さんの 折檻よりも
■増える借財 恐ろしや



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新おけら歌集(04/09/06) / 楽譜:ビーさん(2004/09)

きよちゃんのコメント(掲示板引用)
すずききよし(04/08/26/23:59:44)
 あきら君へ、益々力を付けてきているようで、同慶の至り。
 今日私が楽譜の整理をしていたら、「周防の猿回し復活5周年」を記念して作詞作曲し、野田淳子さんでレコーディングした「涙の上下行き」の楽譜が出てきたので、清書、プリントしました。
 この歌は、かって、函館労音の佐藤事務局長が『日本の大衆歌曲で最高の傑作は、美空ひばりの「越後獅子」の歌だと思うけど、この歌は、それに匹敵する名曲だ』と、大変お褒め戴いた歌です。
 また、28年間の光市議会議員の職を擲って、「民俗芸能周防の猿回し」を復活させた村崎義正初代会長は『俺が10年間をかけて、本に纏め上げた内容を、すずききよしは5分間の歌で表現した、完全に脱帽だ」と言った歌です。
 所謂、人権問題をまともに歌にした作品で、小野真智子や私が、行政の依頼で「愛と人権のコンサート」で必ず歌っていますが、今日、吉川マネージャーさんが「佐々木さん、本当に実力を付けてきたから,この歌を持ち歌にしたら如何でしょう」と言ってたので大賛成したところです。
 近いうちに楽譜を送りますから、是非練習をして下さい。この歌は「あきら君の歌で遺したい。」と思っています。  きよちゃんでした。

ささきあきら(04/08/27/07:04:54)
 すずききよし様 了解です
 この歌は何度か聴いたことはあります。が、わたしに大役がくるとは思っていませんので、身は入っていませんが、私に伝承できるか、努力してみます。
「涙の上下行き」・・物語そのものをそのテーマもしっかり、勉強致しますのでよろしくご指導ください。  ささき あきら