小さな村 【G】
ロシア・ロマンス50選

作詞
作曲
訳詞
コリツォフ
ジュビュク
森 おくじ
みどリの森のはるかな向う
小さな村がひとつ見える
森の茂みじゃうぐいすうたい
若い後家さん暮していたよ。
ある夜のこと村の若者
後家さんの家に訪ねて行った。
■河辺じゃ漁師が魚を釣って
■小さな村へ泊リに来た。

「約束どおりにお世話も出来ない
いつもの頭痛で悩んでいます」
「あなたの頭は私の薬で
またたく間になおしてあげよう!」
あかりが輝く農家の広間
お客のために椅子が並び
■テーブルかこんで食事が始まリ
■村の若者窓からのぞく。

「今夜は漁師さん泊めたい
けれど」ゆうと
嫌いな舅が私を見てる
漁師の小屋で泊って下さい
明日は二人で出かけましょう」
「強い風吹く暗い夜に
船は流されやっと着いた」
■行商人も同じ夜に
■後家さんの家に泊リに来た。

「お酒をどうぞ、さあ踊リましよう!
私の妹も一緒に踊る
売リ手はあなた買い手は私
友だち同志で暮らしましょう
身分や名誉は望んでいない
みんな気さくな親しい伸間
■自然を愛しいつでも働き
■みんなが会えば陽気に遊ぷ

「今夜は駄目です行商人さん
部屋は寒いし 干し草もない
向うの大きな村まで行って
明日はどうぞおいで下さい」
「馬は疲れて村まで遠い
まぐさは有るし心配はない
■昨日は町でみな売リつくし
■約束どおリ訪れました」
漁師は出てゆき行商人は
若い後家さんと口づけかわす
見ていた若者がまんが出来ず
ためらいながら扉をあけた…
■今じゃ村に誰もいない
■うぐいすだけがうたっている





新おけら歌集(2017/07/09)ロシア・ロマンス50選 / 楽譜:bunbun(2017/09)

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■楽天的で逞しい農村の生活を、作詞者のコリツォフは民話風に語っています。生きいきとした描写は、さすがに農民出身の詩人。ジュビュクの民謡調の旋律にのせて、私たちを昔のロシアヘと誘いこんでくれま乱これと同じ歌詞で、別な旋律がついている民謡もありますが、ロシア人はこんなふうに、「物語り歌」を延々と歌うのが好きなようです。