夕張わがふるさと【F】

作詞
作曲
夕張市民有志
木下そんき


緑萌えたる夏 黒い水流る川よ
木々を渡る風に とび回る子らよ
  ■ああ炭坑(やま)に生き  喜びも悲しみも
  ■山なみ続く 夕張の街

秋は紅の山 雲も涼やかに流れ
かあさんと手をつなぎ盆踊り
  ■ああ炭坑(やま)に生き ……ref……

はく息も凍る冬 雪は音をたてきしむ
サイレン響く中を 炭坑(やま)に向かう父さん
  ■ああ炭坑(やま)に生き ……ref……

春は雪解けの音 青く芽を出すふきのとう
吹く風は寒くとも やがて来るその日
  ■ああ炭坑(やま)に生き 喜びも悲しみも
  ■守れふるさと 夕張の街



新おけら歌集(08/07/24)うたうたうた2 / 楽譜:ビーさん(08/11-09/06)
■1981年10月に夕張炭鉱でガス爆発により死者93人,重軽傷者39人出した炭坑事故発生。会社側は閉山を決めたが、これに対して闘う現地の声をうたごえにしたもの。

■1981年の北炭タ張新鉱大事故からの再建にとりくむタ張の人々を励まそうと翌年創作された。
 事故を受けて会社は閉山・全員解雇を打ち出した。これに対し、保安軽視の出炭を強行していた会社と、それを容認していた政府の責任を追及し、労働者と住民本位の再建の運動がとりくまれた。北海道をはじめ、全国のうたごえサークル、合唱団、アーティスト等がこの闘いを支援し数々の歌が生まれた1曲。
 作曲家・木下そんきも夕張に行き炭鉱労働者、市民の声をもとに作ったこの歌を街中の青空うたう会等で演奏。結局、閉山となったが、今、財政再建にとりくむ夕張で、ボランティア・ガイドの集いでは手話付で演奏等、歌い継がれている。
うた新「歌の小箱」57(07/04/02)