優しい娘【Cm】

詞曲
訳詞
アダム
島村 喬

1: いつもかぜのように笑う
優しい娘 いとしいひと
■心こめて 花束を
■贈れば ほおよせて
■うそばかり  (間奏4小節)
●心こめて手紙をば
●書けば 受取らず
●笑うばかり……
2: いとし娘 だれを愛す
男のこころを 傷つけて
■風のように 笑いとおす
■やがてはお前も
■おばあさん  (間奏4小節)
●いまのうちに 僕の愛を
●ジェウオシカ 優しの
●いとしい娘……



新おけら歌集(10/10/10-12/25)ロシアの詩
■優しい娘
 アダムの作曲によるこのフォック・トロットは、ソ連の代表的な軽音楽へ対する感覚の一つを示すものだろう。
 ソ連のジャズ歌はアメリカやその他の国には想像もつかない、土臭さがある。1920年に封切りされた「パリの屋根の下」の主題歌に感心したソ連人は、それから第二次大戦がはじまるまでこれを演奏したり歌ったりしたが、いざ自分が作曲をするとなると・シャンソンもジャズも、いわゆるロシヤらしいものになってしまう。それがまた私の耳には愉しくきこえる。
 これをはじめてきいたのは1950年頃であった。これがいったん彼らの独得な演奏技術によって、ちょっと想像のつかない美しいジャズになるのだから、ソ連のジャズも決してすてたものではない。
1960/01/28 百瀬三郎【島村喬】