リムジンガン 【F】
−臨津江−

作詞
作曲
訳詞
パク・セヨン
コ・ジョンハン
リ・グムオク


リムジンガン水清く 静かに流れ行き
鳥は川よぎり 自由に飛び交うよ
  ■南の故郷へ 何故に帰れぬ
  ■リムジンの流れよ 答えておくれ

哀しく水鳥は 南の岸で鳴き
荒れた野良には 虚しく風が立つ
  ■幸せ花咲く 祖国の北の歌
  ■リムジンの流れよ 伝えておくれ




おけら歌集(01/03/28) / 楽譜:ビーさん(2004/09)
■1968年、日本のうたごえ歌曲集掲載。南のふるさとを思い、祖国統一を願う心を詩にしたもの。
 リムジンガン(臨津江)は38度線にあり、朝鮮の北部、馬思嶺に源を発し軍事境界線を通り抜け朝鮮の西海、江華島湾に注ぐ全長254キロの河です。祖国解放戦争の時、朝鮮人民軍はこの川を挟んでアメリカの軍隊と戦い、多くの血を流しました。
 作詞者パク・セヨン(朴世永)は朝鮮作家同盟の副委員長で、朝鮮人民共和国の「愛国家」を作った朝鮮の代表的な詩人の一人です。作曲者コ・ジョンハン(高宗漢)は朝鮮音楽家同盟員。

■♪〜ベリムジンガン水清く…。北朝鮮で1957年発表。リムジンガン(臨津江)は未だ統一ならない南北朝鮮の境界付近を流れる川。
 少年期に朝鮮学校の生徒からメロディと歌詞を教えてもらった松山猛がザ・フォーク・クルセイダーズに口頭でメロディを伝え、加藤和彦が採譜。1968年「イムジン河」の題で発表した。しかし、北朝鮮の歌であることの公表を、韓国との関係でためらう等で東芝レコ一ードが発売中止に。同年、李錦玉による日本語詞でザ・フォーシュリークが歌い、当時、日本のうたごえ実行委員会は「外国作品は正しくとりあげよう」と、こちらの訳で歌い広めた。
 その後、情勢変化に伴い、杉田二郎が松山詞でアルバム収録。新井英一、都はるみ、キム・ヨンジャらも他の日本語詞で歌っている。
うた新「歌の小箱」164(**/**/**)