大須っ子 【F】

詞曲
原詩
林  学
野副菊枝

1: その時わたしは赤ちゃん
星空きれいな夜でした
母さんに負(お)われて
大須に行きました
■みんなと腕を組む
■平和なデモでした

5: その時わたしの父さん
手錠をかけられ捕らわれた
父さんは胸を張り
静かに言いました
■真実は必ず
■必ず勝つのだと

2: その時わたしは赤ちゃん
七夕さまの夜でした
父さんは優しく
わたしに言いました
■星空の向こうには
■豊かな国がある

6: その時わたしは赤ちゃん
何にも知らずに泣いていた
母さんの心は
どんなに辛かったろう
■母さんはわたしを
■しっかり抱きしめた

3: その夜の広場はいっぱい
みんなの明るい歌声が
平和を守れと
一つに叫んでた
■平和を守れと
■夜空にこだました

7: それから数えて十五年
わたしは全てを知りました
父さんや母さんが
正しく生きたこと
■真実を守って
■闘って来たこと

4: その時突然銃声が
一人の若者が倒れた
警官が殺した
何にもしないのに
■平和を愛する
■仲間が殺された
8: それからわたしは大須っ子
苦しいときでもくじけない
父さんや母さんに
負けない強い子に
■真実を守ります
■平和を愛します




新おけら歌集(05/04/29)歌集うたえ若人 / 楽譜:ビーさん(2005/05)

■1967年に作られた曲。1952年、日中国交回復と朝鮮戦争即時停戦を要求して名古屋市の大須球場で10000人集会。デモに移ったとき、突如警官隊が襲いかかり死傷者が出た。その上400余人が逮捕されて、150人が騒乱罪で起訴された。無罪を求める全国的運動の中で、この事件の真実を被告の子どもの心で伝える歌。