一本の鉛筆【G】

作詞
作曲
松山善三
佐藤 勝
1: あなたに 聞いてもらいたい
あなたに 読んでもらいたい
あなたに 歌ってもらいたい
あなたに 信じてもらいたい
■一本の鉛筆があれば
■私は あなたへの愛を書く
■一本の鉛筆があれば
■戦争はいやだと 私は書く
2: あなたに 愛をおくりたい
あなたに 夢をおくりたい
あなたに 春をおくりたい
あなたに 世界をおくりたい
■一枚のザラ紙があれば
■私は子どもが欲しいと書く
■一枚のザラ紙があれば
■あなたを返してと 私は書く

●一本の鉛筆があれば
●八月六日の朝と書く
●一本の鉛筆があれば
●人間のいのちと 私は書く



新おけら歌集(04/01/15) 野田淳子さんチェック/ 楽譜:bunbun(2021/08)

■1974年、第1回広島平和音楽祭で実行委員長を務めた古賀政男のプロデュースで美空ひばりのために書き下ろされた曲。

■♪〜一本の鉛筆があれば…。第1回広島平和音楽祭(1974年8/9)で、美空ひばりがうたった歌。自身の好きな曲ベスト10にこの歌を挙げている。
 美空ひばりは6歳の時、横須賀の海兵隊に行く父親の壮行会で「九投の母」を歌った。その後、母子5人は横浜大空襲から辛うじて命長らえる等を体験した。
 戦後、歌手、俳優として大スターの道を歩んだ美空ひばりだが、平和音楽祭の前年、弟の不祥事、暴力団との関係等のためNHK紅白歌合戦に落選。マスコミのバッシングに晒されていた。音楽祭では自分の戦争体験を伝え、「一本の鉛筆」を歌う前に「茨の道が続こうと平和のために我歌う」と語った。大腿骨骨頭壊死と肝臓病で入院の翌88年、第15回同音楽祭でも楽屋で点滴を打ちながらこの歌を演奏した(翌年、死去)。
うた新「歌の小箱」160(**/**/**)