あかつきの空に 【C】

作詞
作曲
大西ススム

1: 暁の空に 芽を育て
デイゴの花は 春ごとに赤い
ベトナムに思い込め
爆音にたじろがず
■命懸け土に咲く
■命懸け土守る

3: 暁の空に 芽を育て
デイゴの花は 春ごとに赤い
ベトナムと砂川と
ガッチリと手を握り
■力を蓄えよう
■たたかう花よ

2: 二七度線を 突き破り
喜び溢れる 勝利の知らせ
砂川に思い込め
銃剣にたじろがず
■根は土に固く
■根は祖国の土深く



おけら歌集(01/05/31) / 楽譜:ビーさん(2004/09)

■本土復帰を願って、年末から年始にかけて沖縄の青年達が毎年歌をうたっている話や、初めて見たデイゴの赤い花の感動が出だしの詞になった。  
大西 進

■うた新編集委員でもある作曲家・大西進、1968年の歌。その頃、米国のベトナム侵略戦争に反対する運動は米国青年を含め全世界に広がっており、侵略の拠点とされた沖縄(返還前)では米軍基地拡大のために農地が奪われたり、水や土砂が戦争に利用された。土地とりあげに反対し、占領からの脱却を願う人々はふるさと沖縄とベトナムの人々双方に思いを寄せていた。
 闘争支援で沖縄に赴き、米兵に銃をつきつけられてもひるまない農民に感激した大西進が帰京し、うた新に報告するために書いたのがこの歌の詞。全国に作曲公募したが、結局、作詞者本人の曲となった。創作前年から元旦の山や海で「沖縄を返せ」等歌う「あかつきの大合唱」が姶まったが、69年は「あかつきの空に」を沖縄で歌い東京等各地は「沖縄を返せ」で呼応した。
うた新「歌の小箱」90(08/01/07)