さらばわが學校/(F)
新女學唱歌(大正03)

作詞
作曲
西條八十
山田耕筰

丘の櫻は 來ん春も
あかき蕾を つくるべし
されど われらをこの庭に
また見んことは よもあらじ
■咲けよ 咲けよ
■咲けよ 丘の櫻

校舎の壁に 刻みたる
友とわてとの 頭字(かしらじ)
小雨降る日に 佇みて
幼き子らは いかに見ん
■見よや 見よや
■見よや 頭字を

古びし鐘は 朝夕に
かはらず時を 告ぐるべし
されど われらの跫(あし)音は
ふたたび 門に聴かざらん
■鳴れよ 鳴れよ
■鳴れよ 古き鐘よ

あふるる涙 おさへつつ
往きては戻る 石疊
校舎の窓は 夕焼けて
わが世の春は 暮るるなり
■さらば さらば
■さらば わが學校(まなびや)

われら ここに諍(いさか)ひぬ
また涙しぬ 微笑みぬ
おもひで多き 春秋(はるあき)
繪巻を秘むる 園生かな
■秘めよ 秘めよ
■秘めよ 若き繪巻


歌詞:11/01/10/midi:11/01/11