ジャンヌ・ダルク(Cm)
新女學唱歌(大正03)

作詞
作曲
西條八十
本居長世


ミューズ河畔の 白百合を
吹くや 眞晝の風 一陣
神の使は あらはれて
乙女の耳に ささやきぬ
  ■起てよ ジャンヌよ 國のため
  ■汝が白き手に 劍を執(と)
身は 草の野の羊飼
されども かたき信仰の
(ほのほ)は燃えて 國のため
  ■あつき包圍を 解かんとす
  ■古き都の オルレアン

白い甲冑(もののぐ) 白き馬
頭上にかざす 神の旆(はた)
蛾眉 三軍を叱咤して
  ■抜くや 砦のかずかずに
  ■英吉利(いぎりす)兵は 影も無し
しかあれ 弱き乙女氣(ぎ)
ゆふぐれ槊(さく)を 横たへて
故郷(こきょう)の空を 眺めては
  ■落つる夕日の くれなゐに
  ■悲しく 母を偲びけん
矢傷を負うて ルウアンの
牢獄(ひとや)に仰ぐ 秋の月
烈火の中に 殪(たふ)れたる
雄々しき乙女よ ジャンヌ・ダルク
  ■ミューズ河畔の 白百合は
  ■焚かれて永久に 薫りけり


歌詞:11/01/10/midi:11/01/11