稗蒔賣(A)
中等音楽教科書4(北村)/明治41年

作詞
作曲
作者不詳
パンスロン


日影しろき 菅の小笠(をがさ)
聲をあげて ふしおもしろ
「めせや めせや 稗蒔(ひえまき)めせ」
「めせや めせや 稗蒔(ひえまき)めせ」
通れば 町の風薫る
「めせや めせや」 聲のよさや ふしのよさや
  ■よしと聞けば またも聞ゆ
  ■「めせや めせ」

やよよ呼べば 賣聲來る
垣根のそと 稗蒔めせ
「めせや めせや 稗蒔(ひえまき)めせ」
「小田に案山子(かゞし) 稲田に鶴」
愛嬌賣りて やがて行く
「めせや めせや」 遠くちかく ふしのよさや
  ■町にみつる 夏の聲や
  ■「めせや めせ」


歌詞:11/05/30/midi:11/10/14/おけらの唱歌
■稗蒔賣■
 稗蒔(ひえまき)は稗の種を今戸焼の鉢に蒔いたものに、土製の人形や泥細工の鷺、橋、案山子などを飾ったもの。六月の江戸の町で、振り売りで商いされた。