ジェンナー(Em)
少年唱歌五編(明37)

作詞
作曲
石原和三郎
田村 虎蔵

疱瘡といふ病(やまひ)ほど
世におそろしき 物あらじ
顔にあとつけ 目をつぶし
■命をさへに 奪ひゆく

或はわが子に これをうゑ
或は理論を 世に示し
ののしりあざけり物とぜず
■所信はかたき 鐵石心

さても種痘と いふことが
發明せられぬ その頃の
世のありさまはいかなりし
■聞くも身の毛のたつばかり

事實は理論を 證據だて
今はうたがふ 人もなく
種痘のために 命をば
■たすかる人の 幾千万

その發明者はイギリスの
ジェンナー氏なり
ジェンナーは
牛痘よりぞ 思ひつき
■苦心研究 二十年
ああ ジェンナー氏
ジェンナー氏
生きては悪魔と呼ばれしも
死にては 命のまもり神
■思へ盡くぬいさをかな


歌詞:11/02/02/midi:11/02/03/おけらの唱歌