四季の詠(D)
女學唱歌1(明33)

作詞
作曲
作者不詳
山田源一郎


霞にとぢし 柴の戸に
人來(く)と告(つぐ)る うぐひすは
はるかとしれど はかられて
  ■嬉しき春とぞ うたひける

さみだれ晴し 夕間(ゆうま)ぐれ
月やいかにと ながむれば
軒のあやめに 玉なせる
  ■なごりの露も かをるなり

菊の盛り なりぬれば
我袖さへも 匂ふなり
おほしたてゝし 朝宵の
  ■つゆのめぐみぞ 知られける

雪よりしらむ 朝ぼらけ
外山(とやま)のいほに たつけぶり
衣手(ころもで)うすき しづの男(を)
  ■世わたる業こそ あはれなれ


歌詞:08/12/15/midi:09/02/16