海音(Bb)
中等教育唱歌集(明治40)

作詞
作曲
小松玉巌
A.Barratt


おごそかに今 日は西に入り
紺青(こんじょう)流す 海の面(も)
静にわくは 何の啓示(さとし)
  ■くずれては湧き 湧きてはくづる
  ■海霊(みたま) しら波

たとへなば そは滅亡(ほろび)を語る
創造主(かみ)の 御詞(みこと)か あら見よ
白う渦まき そこひもしらぬ
  ■深みより出(い)で 此の世にくだくる
  ■海霊 しら波

かすかになるは 潮の遠音か
妙界(いみじよ)の そは楽調(しらべ)
ここら集へる 楽の座ゆらに
  ■もれてはひびく 弦器(いと)の調和(しらべ)
  ■それにも 似たる

日は今落ちて 海は潭碧(こあを)
餘光(よくわう)をひける 大空
金色(こんじき)の御座 波はかっちり
  ■雪と亂れつ 遠潮(おんちょう)の楽
  ■又も ひびけり

わが世にしらぬ うつら心地や
波路の幾重 そこには
やはらぎみてる 美(う)まし新世(あらよ)
  ■大濤(おほなみ)にわれ いだかれてさば
  ■睡(ねむり)に うらむ


歌詞:09/02/21/midi:09/08/21