工業の歌(Bb)
新撰國民唱歌3/明治33年

作歌
作曲
大和田建樹
小山作之助

1: 機械手作り 様々に
世の工業は 多けれど
先づさし物を 始とし
鋳物塗物 細工物
是につゞきて 焼物は
■人間必須の道具なり

4: なほも編物 革細工
ろくろ細工に 竹細工
絹麻木綿 毛織物
ガラス造るも 紙すくも
ほり物するも 傘張るも
■皆大切の 工業ぞ

2: 鍋と釜とは 鋳物にて
箪笥火鉢は さし物ぞ
茶碗皿鉢 瓶(かめ)土瓶
伊万里七宝 九谷焼
皆焼物の 内なれど、
■茶碗の類を 瀬戸といふ

5: かせぐは身の為 国の為
勉め励めや 人々よ
めぐる車に 苔つかず
走る水には 氷なし
二度と又来ぬ 青年の
■時を過ごすな徒(いたづら)

3: さて塗物は 万国に
たぐひなし地や 高蒔絵
らでんの類は 美術品
その他膳椀 箱枕
日用品を 数ふれば
■秋の千草に ことならず


歌詞:2017/01/12/midi:2017/01/22/おけらの唱歌