命どぅ宝「ヌチドゥタカラ」 【D】
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作詞
作曲 |
梅原 司平 |
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語り
1 |
生命輝く太陽の島 沖縄 久米島 慶良間諸島 八重山諸島
紅型 芭蕉布 琉球絣 八重山上布 久留米紬
母から娘へ 守り育て 伝え継がれ
あざやかに染め ひたむきに織り上げた女達
黒髪をカンプーに結いあげて口ずさむ唄は 誰を慕う唄か
その熱い想いに支えられて 男達は黒潮に向う |
1 |
機を織る娘の 島唄に送られ サンゴの海へと 船を漕ぐ男達
基地の島沖縄 恩納岳よ泣くな ガジュマル根を張れ かき鳴らせサンシン
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黒潮に抱かれて 愛を育てた島よ |
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ヌチドゥタカラ 世界の海へ届け |
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語り
2 |
辺戸岬 残波岬 喜屋武岬 砕け散る荒波は 戦場に消えた人々の涙
吹き上げる海鳴りは 夢も語らず明日をも知らず
洞窟に埋もれた こども達の泣き声
沖縄戦学徒隊動員 男子生徒女子生徒
総勢二千三百二十六名 その内犠牲者千二百二十九名 海の色はどこまでも深く そして悲しいまでに青い |
2 |
戦遠く過ぎても 爆音未だ止まず 校舎をかすめて 黒く影が走る
金網の路を行く 普天間のこどもら 微笑み絶やすな 歌声を枯らすな
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黒潮に抱かれて 愛を育てた島よ |
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ヌチドゥタカラ 世界の海へ届け |
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語り
3 |
てぃんさぐぬ花は爪先に染めるもの 親の教えは心に染めるもの
その親たちは「命どぅ宝」いのちこそ宝 そう教えてくれた
凄惨な殺し合いの戦場で 捨て身になって
命の一つ一つを拾いつづけた母親達 その強さ悲しさ美しさ
沖縄の歴史は母親達の歴史 生命輝く太陽の島 沖縄 咲き誇れディゴ 燃えろハイビスカス ガジュマルよ深く広く根を張れ |
3 |
摩文仁の丘に眠る 幾万の島人 礎にささげた 赤いブーゲンビリア
奪われた大地に くるおしく咲く花は 荒れ地を開いた 祖先の命の花
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黒潮に抱かれて 愛を育てた島よ |
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ヌチドゥタカラ 世界の海へ届け |
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新おけら歌集(04/01/15) / 楽譜:ビーさん(2004/09) |